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#53

2010.11.12 - 11.21
星玄人 Hoshi haruto

street photo exhibition 6
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35mm カラー10×12in. 26枚
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ここしばらく、新宿、横浜、大阪、と街を限定した写真を発表してきたのですが今回は場所には拘らず色んな所でランダムに撮って来たものを展示することにしてみました。というのもここ最近の自分の写真に予定調和なマンネリズムを感じてしまい、ちょい自己嫌悪状態に落ち入ったのが理由なのですが、今度は逆に写っているものの空気感にばらつきがありすぎるような気がします。
                  
たまに「テーマは何なの」とか「なぜこの人たちを写したの」と聞かれることがあって、そんな時は大抵適当に受け答えしつつ心の中では「うるせえ、そんな事はまず自分で考えろ、想像力が無いからそんなくだらねえ質問が平気で言えるんだよ、ばーか」などと心の中でつぶやいたりしていたのだけれど、タイトルすらろくに決められない自分は表現者としての自覚が明確にあるのかどうか、ひどく不安になる事が多々有ります。

もしかしたら自分はそんな不安から逃れるために、撮るという行為の高騰感や、発表する時の余興的な快楽、漠然とではあるが何となく確立されていそうな写真家という社会的な立ち位置に依存しようとしているのかもしれません。それが良い事なのか悪い事なのかはまだわかりませんが、結局なにがどうであれ、歩いて、視て、撮って、考えるということをこれからも繰り返して行くしかないのですね.........少しまえに「表現はたりないものをうめる」みたいなことを書いたとおもうけどその言葉には微妙に語弊があったようなきがします。

「ココロニアイタクウドウハモウゼッタイニウマラナイ」すべての事は取り返しがつかないことなのです。写真がだだ目の前にある事実を転写するだけのものならカメラだけがあればいい、写真家の仕事は目に飛び込んで来た異物を自らの空洞に放り込んでそこから跳ね返ってきたものを世界に問う事だと最近は思います。出来ればそれを昇華と呼びたい。

でも、まだもうちょっとかなー?

星玄人

 

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