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2014.8.15 - 8.24 Yangon 35mm モノクロ 20×24in. 17枚
今年の6月下旬に、出張でミャンマーのヤンゴンに行ってきました。事前に与えられたタイムテーブルを見る限り、まったくを持ってあるとは思わなかった自由な時間をほんの少しいただくことができ、こういうこともあろうかと携えていたフィルム10本を持ってヤンゴンの街を歩いてみました。 褐色の肌をしたヤンゴンの人たちは、とても穏やかでのんびりしているのだけれど、絶え間なくクラクションが鳴り響く車の数は凄まじく、その排気ガスで数時間しか歩いてないにもかかわらず、喉の奥になんとも言えぬ違和感を感じました。それにしても、あんなふうに執拗にクラクションを鳴し続けると、東京では小さくないトラブルが起こりそうなものですが、何ごともなく流れゆく時間を保てるのは、暖かく穏やかなヤンゴンの人たちがなせる業なのでしょうか。 しかし、少し前のミャンマーを見てみると、長らく続いた軍事政権は自らの支配を危うくする反抗勢力に対しあらゆる拒絶の姿勢(アウンサンスーチー襲撃事件と同氏の自宅軟禁の継続やキンニュン元首相の更迭、首都移転などなど)を貫き、クーデターやデモなどの衝突を繰返してきました。それでも、テインセイン氏が大統領になった2011年以降は急速に民主化が進んだなか、これまで遠くにあった欧米諸国との距離感も随分と縮まっていると聞きます。 今回、私が見た(たかだか数時間ではあるけれど)穏やかなヤンゴンの貌は、それまでとはどれだけ違うのだろうかと想像してもみました。2007年9月の終わりに、テレビで繰返し流れていた軍事政権に対する僧侶、市民による反政府デモを取材中、軍兵士に射殺されたジャーナリストの長井健司氏が倒れる映像を思い出しながら。 牟田義仁
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