third district galleryarchives西村多美子 一覧

 

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スライドショー&ティーチイン


3月5日 土曜日 午後6時から写真集『実存 1968-69状況劇場』の中に収めきれなかった未公開写真を含むスライドショーを開催しました。

また、著者の西村多美子氏と、劇団「新宿梁山泊」の舞台美術などを手掛ける建築家の大塚聡氏、同書の編集、デザインをされたグラフィカ編集室の伊藤愼一氏を交え当日参加くださったみなさんとティーチインを行いました。

参加者約25名 入場料2,000円(写真集『実存』+1ドリンク)

にしむらたみこ
写真家
東京都出身。東京写真専門学院卒業(現、東京ビジュアルアーツ)写真集は1973年「しきしま」東京写真専門学院出版局/2005年「熱い風」蒼穹社、「福島泰樹
短歌絶叫」鳥影社/2011年「実存」グラフィカ編集室がある。写真展、企画展多数。
詳しくは略歴のページへ >>
おおつかさとし
建築家・舞台美術家
1956年 東京都杉並区西荻窪生まれ/1979年 早稲田大学理工学部建築学科卒業/1981年 同大学院建築士研究室修士課程修了/1981年 旭化成工業(株)住宅事業部住宅技術室。へーベルハウス新型住宅等の開発に従事/1984年 (株)ユニッツデザインファクトリー/1987年 劇団「新宿梁山泊」旗揚げから協同。テント劇場の設計や舞台美術を担当/1990年 一級建築士事務所「(株)大塚聡アトリエ」設立/2002年 映画「夜を賭けて」で第57回毎日映画コンクール美術賞/2005年 武蔵野大学非常勤講師
大塚聡アトリエ web site >>
いとうしんいち
写真家・『グラフィカ』編集人
京都生まれ。毎日新聞社写真部を経てフリーランス。1998年〜2006年新宿で写真ギャラリー「ガレリアQ」の運営に携わる。2005年 写真編纂誌「グラフィカ」を創刊。写真展は1989年「香港」ギャラリ−街道/1989年「日々の泡」コニカプラザ新宿、大阪、福岡/1990年「東京コレクション」青山MIX/1991年「pieces of TokyoBody」西麻布WATT/1999年「東風」(尾仲浩二、楢橋朝子らとのグループ展)韓国釜山051ギャラリー/2006年「Astral Bridge」ガレリアQ/2007「北海道夕張市」ガレリアQなど多数
ガレリアQでの展示へ >>

#61

2011.3.5
西村多美子 Nishimura tamiko

実存 1968-69状況劇場
展示写真へ >>

35mm モノクロ 11×14in. 15枚
にしむらたみこ・略歴 >>

 

写真集『実存 1968-69状況劇場』


鏡の中の放浪地図は、今も汚れてうさん臭い。
でも虚像はそこから引っ張りだしてくるのです。 
2011年1月6日 唐十郎

 

グラフィカ編集室/2011年1月31日/B5変型判/並製表紙特色2色PP加工観音開き/一色刷/104頁/写真80点収録/定価1900円+税
グラフィカ編集室 web site >>
同 web site 『実存 1968-69状況劇場』の詳細、購入ページ >>

60年代末、全共闘運動で騒然とする街に、唐十郎が紅テントで生み出した劇空間、「アンダーグランドの時代」の一つの中心であった「状況劇場」の舞台に、肉体を曝し観客を道連れに、捻り出された時空を跋扈する、麿赤児、四谷シモン、李礼仙らの実存的肉体との邂逅を写真化した西村多美子の初期作品集。
唐十郎が、寺山修司との出会い、状況劇場前夜を回想したインタビューも収録。(グラフィカ web site より)

 

以下、写真集より抜粋


 

西村多美子


学生時代('67-69年)にアングラ劇団「状況劇場」の写真を撮っていた。液温35度くらいの高温現像で真っ黒なネガを作り、1時間近くの露光時間でプリントをする、実験的というより、無茶苦茶な暗室作業をして、舞台写真を越えた映像表現を求めていた。卒業制作展以来、ネガはたな晒しになっていたが、一昨年300枚近くをプリントしてみた。タイムスリップしたように、新宿ピットインでの夜中12時30分開演だった「続・ジョン・シルバー」や、トラックの荷台を舞台にしたトラック劇場での「腰巻お仙」などがよみがえってきた。芝居がはねた後、唐十郎が「死人箱にゃ74人、それからラムが一ビンと よいこらさあ よいこらさあ」とギター片手に朗々と歌う。客はトリスウイスキーを舐めながら始発電車を待つ。暗い海に漂いだす船のイメージを自分に重ねていたのを思い出した。
(著者あとがきより)

 

麿赤兒


みなぎる破壊への欲望、戦慄、自制、狂気が私の中に渦巻いていた。
いつ、それ等を包む薄い皮膜が破れてしまうのか震えていた。
まろあかじ(大駱駝艦主宰 舞踏家・俳優)

 

四谷シモン



68、69年、『由比正雪』、『腰巻きお仙振袖火事』の時代は、世界中の若者の文化の一つとして、アンダーグラウンドの時代が到来していたんです。
あらゆる物の価値観、たとえば、美術、演劇、政治的な事においても変革の時が来ていたと思います。
その時代にちょうど青春とぶつかり合い、ある種の中心、台風の眼の位置にあった当時の状況劇場と、僕は運命的な出会いをしたんです。 
よつやしもん(人形作家)
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