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2014.5.6 - 5.18
関薫 Seki kaoru

眩む日

35mm モノクロ 16×20in. 14枚
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私は見ることを通し衝撃を受けたり、眩暈に似た感覚を覚えたり、違和感があるように感じたり、そういったときにシャッターを切る。

シャッターを切ったあとはその場から離れることで今見たことを一旦棚上げし、中空へ放り出そうとする。それはまるで、見ることを放棄し見たことを全く忘れてしまうかの如くにである。さらに、見たことはフィルムに定着されているだろうという安心感も相まって忘却に拍車が掛かる。

私は自分が見たことを写真で見たいが為にそのようにしているのだと思う。限定的に四角くフレーミングされ、その中に見たことが写っているであろう写真で見たいが為に。そして写真で見るときには出来るだけ初見に近い新鮮な感覚で見たことに触れたいとも思う。

潜像の期間を経てフィルムに定着された‘見たこと’は新たに見られ、選択・構成され写真となる。これらの写真により見ること・見たことは補完される。

つまりこれらの写真は見ることにより生じた私の思想の航跡なのである。

 

関薫

 

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