2010.7.16 - 7.2 那須悠介 Nasu yusuke
鉄石相剋
35mm モノクロ 10×12in. 28枚
なすゆうすけ・略歴 >>
ブレッソン「疑問符」「瞬間の記憶」の中で“絵にはタッチがあるが、写真にはタッチがない”“写真は短刀の一刺し、絵画は瞑想”という件がある。ブレッソンの人となりの文脈からすれば納得でき、写真の特性を言い当てていると思う。しかし、このことが写真家誰しもに当てはまるだろうか?
“触覚的な写真”“現前の境界を飛び越えてしまう写真”が存在しても不思議なことではない。
那須さんの写真には、本人が気付いているかどうか分らないが“触擦的”な行為と“視覚的”な行為が交差しているように思えてならない。
これは彼自身が内包している意識の表れと見ていいのではないだろうか。この孤独な行為をどこまで持続できるかが問われている。
みうらかずと
1946年生まれ。桑沢デザイン研究所写真研究科卒・凸版印刷アイデアセンター写真部勤務。日本工学院専門学校・東京造形大学・桑沢デザイン研究所・日本写真芸術専門学校の非常勤講師を歴任。
写真集『会話 correspondence』(1998年・Mole)
2010年7月 写真展「パルス#1」をスタートさせる。 |