2016.1.26 - 2.7
関薫 Seki kaoru
線の記
35mm モノクロ 10×12in. 23枚
せきかおる・略歴 >>
私は撮影時に「線」を意識する事は殆どなく、その時はもっと全体や物、その場所での事象などを見ている。
よってこれらの写真はそういった「線」を撮ったものでもないし、「線」のバリエーションを見せるものでもない。
ここで言う「線」とは電線や道路の白線、物体の輪郭線、光線や影が作る線などといったもので、実際に画面上に表れるもののことである。
線の記とういうタイトルにする以上、この種の線も結果的にはその中に含まれてしまう(「線」を撮っているのではないと言いながらも避けられないものとして)。
しかしそれはこれらの写真を見るうえの取っかかりとしては良いのかもしれない。
はじめてこのタイトルを使った展示(2013.6.3-6.16 >>)から変わらずにあるのは、撮影者(私)の動きを強く意識しているということだ。
物理的な距離の移動という意味での動きと、心の動きの両方を。
点々とある撮影場所を結ぶ線やその時間と場所、あるいは対象を見るその視線を。そして生活や心の機微を結ぶ線を。
今回の展示に際し、印象という意味での「線」(下記引用10)が自然と想起された。
“人”の部分は“風景”に置き換わるが、その印象を記すという事を考えるとそれも線の記と言えるのではないかと思う。
目に見える線と目に見えない線、そのどちらも孕む線の記。
1 |
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糸のように細長く連続するもの。すじ。「地面に―を引く」 |
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2 |
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電流や電気信号などを通すための道筋。電線や電話線。「台風で―が切れる」「電話が殺到して―がふさがる」「ニクロム―」 |
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3 |
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光線や放射線。「エックス―」 |
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4 |
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幾何学で、点が動くとき、面が交わるときにできる、幅と厚さのない長さ。直線と曲線とがある。 |
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5 |
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交通機関の道筋。路線。「ローカル―」 |
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6 |
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物事を行う道筋・方針。「その―で交渉しよう」 |
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7 |
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物事の境目。仕切り。「どこで―を引くか」「公人として越えてはならない―だ」 |
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8 |
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物事の、ある水準。「社会福祉の面では欧米の―に達していない」 |
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9 |
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物の輪郭。「脚の―が美しい」 |
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10 |
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(多く「線が太い」「線が細い」の形で用いる)外見や言動などからうかがえるその人の印象。「―の細いおとなしい女性」→線が太い →線が細い |
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関薫
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