2019.6.4 - 6.16
柴田裕哉 Shibata yuya
冬の蝉
APS-C digital
カラーインクジェットプリント A3ノビ 28枚
しばたゆうや >>
今まで写真を撮ってきたが、ずっと人に見せることを拒んできた。
自分には才能もセンスもないと諦めてきた。
自分の写真について自分の言葉で表すことが出来ない。
ただただそこにはふわふわしてる感覚が僕の体に付着しているだけ。
僕が撮った写真だから、僕を構成する何かがあるに違いない。
写真家になりたい気持ちが、いつの間にか仕事のストレスからの逃げ道になって、段々と力を無くしていった。
何もない自分に気付かないふりをして、大口を叩く。
誰かに写真を見せて、自分に何もない事がバレるのが怖かったのかもしれない。いや、それを認めなくちゃいけないのが本当に怖かった。
僕は臆病だ。無形の細胞だ。
ただいつまでも殻に籠って、人に合わせて、甘えてちゃいけない。
根性論ではない。他力本願になるのでもない。
自分の身を晒して、恥を晒して、不完全な羽を広げて、鳴いて、破壊してみよう。
柴田裕哉 |