2020.10.27 - 11.8
島根径 Shimane kei
DULL COLOR
35mm モノクロ 11×14in. 26枚
しまねけい・略歴 >>
先日、東京藝術大学で展示されていた『特別展 あるがままのアート 人知れず表現し続ける者たち』を観に行って来た。
所謂アールブリュットと言われている既存の芸術教育を受けて来なかった方達による芸術表現だったのだが、そのどれもが本当に、本当に素晴らしかった。いや、「素晴らしかった」なんて言葉では収められない、衝撃的だった。
そこに溢れていたのは、ただ、描きたい、ただ創りたい、描かざるを得ない、創らざるを得ない衝動の数々だった。
これの為に、、
こういう風にしようと思って、、
ではなく、ただやりたい、創りたい、その衝動のままに進めた結果がそれにたどり着いた。という何よりも純粋な形だった。
本当に観に行ってから3日間位は、ギャラリーの真ん中にカメラを置いてスポットライトを当てて一礼して終わった方がいいんじゃないか。と本気で思わされる位、自分のしている事がちんけで恥ずかしい気持ちでいっぱいになった。
ただ、まーどうにか思い留まりカメラをもう一度持とうと今は思うのだが、でもやはり自分の中で核心的により強く思ったのは、ただ撮りたいものを素直に撮り、素直に選ばなければならない。とそう思った。
写真はどうしたって考える時間が各行程毎に出てきてしまう。そしてその分そこに余計な考えが加わりやすい。
今は、出来うる限りではあるが、自分の意思でシャッターを切って、それがカメラ、フィルムを通して出来上がってくる。その最低限のフィクションだけで構成した写真展で面白いものが創れたらと思っている。というか写真においてやっぱりそれが一番自分は好きで、面白いと思っている。
2020年、1月〜8月にかけての東京のストリートスナップショット。
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