2020.7.14 - 7.26
島根径 Shimane kei
DULL COLOR
35mm モノクロ 11×14in. 25枚
しまねけい・略歴 >>
2011年、初めてのDULL COLORの展示から気がつけば10年余りの歳月がたった。
振り返ると一瞬のように過ぎていった日々だったが、10年余りがたち、ようやく写真と肩肘はらずに、純粋に向き合う事が出来てきた気がしている。
それはきっと写真を通して全ての自分と向き合う覚悟なんだとおもっている。
いや、正直にいうならば、結果としてイヤでもそうならざるを得ない行為。なんだと思っている。
それのまえではきっと何も通用しない。
イヤらしさも、ずるさも、醜さも、小手先の技術で隠したくたってどうしたって隠しきれない。
あるがままがそこには写しだされてしまう。
自分は特別ではなく、ただ一人のちっぽけな存在である事を自覚させられる。
でもそれと同時に一人の自分であることも教えてくれる。
別に特別ではない。
何の変哲もない、ただ普通の一人の人間。
でも、そんな普通の自分が写真を撮り、そしてそれを視る事で気付かされるそんな世界が、自分は好きだったりしている。
今回の展示準備は今までと少し様子が変わっていた。
いつもは締め切りギリギリに仕上げに入るのだが、今回はコロナウィルスの影響による自粛要請を受けて、ギャラリーは勿論、自分が働いている美容室も時短営業や、スタッフをローテーションで出勤させるなどの影響があった。
そしてその結果展示準備に少し余裕を持って望む事ができ、今までの展示した写真の整理も行う事が出来た。
今回は展示と共にこの過去の写真もポートフォリオとして会期中常設しようと思っています。
お世辞にも上手とは言えない写真達ではあるが、一つ言えるとすれば、その都度、その都度ウソなく正直に向き合った写真ではあると思っています。
もしよろしければお時間の許す限りそちらもみて頂ければ幸いです。
そして展示の方は2019年に撮った写真の中から、東京、ソウルを中心としたストリートスナップショットになっています。
今回の準備にあたり写真を見返す中で、少し前まで当たり前にあった光景が当たり前で無くなる事を経験し、街で写真を撮る意味を改めて考えさせられる準備期間となりました。
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