2025.7.1 - 7.13
新山発現 Niiyama hatsugen
枯井戸タブロイド
6×7判 モノクロ
ゼラチンシルバープリント 8×10in. 40枚
タブロイド判 20枚
にいやまはつげん・略歴 >>
それはデマカセから始まった。ある日ギャラリーでの雑談において「タブロイドで写真集を作成するのはどうだろう。」と口にしたのは確かに私である。同席してた方から「それよりちゃんとした写真集を作った方が良い。」との助言を頂いた。もっともである。そしてタブロイドは眠りについた。正直私はホッとした。金もかかるしネタですよ本心じゃない、何者かに言わされていたかも。かつて私はタブロイド紙を配送していた時期があり、その後配送課自体が消滅し、かつて日々の仕事で扱っていたタブロイド紙を幽霊という形で復活させる。あるいは、誰が言ったか知らないが「労働の反対は遊び」であるという。「遊び」としてのタブロイド紙。立ち消えになったことでしばらく忘れていたが、ある日一通のラインにはこうあった「タブロイド写真集を出しませんか。」と。恐怖新聞かと思った。思えばこれが全ての発端であった。ラインの送り主である林朋奈氏と、長尾学氏によるタブロイド紙の編集、松本孝一氏によるデザイン。また展示プランにおいては林朋奈氏に一任し、タブロイドは長い眠りから目覚めさせられた。のっぴきならないとはこのことである。
新山発現
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タブロイド判『枯井戸タブロイド』3rddgbooks
2025年7月1日発行!!
32ページ。1,000円!
ほこり、現像ムラ、ネガの初期不良。写真のノイズとも思えるエラーを、修正することもせず、逆に付加価値をつけることもせず、今日雨が降りました。傘を持っていなかったので服が濡れました。はい。ぐらいのスタンスで変えることの出来ない事実として |
受け入れている。<略>その慈しみが写真から滲み出て、私に「縁起がいい」と思わせるのだと思う。そう思うと、どうしたって「なんでもいいんだよ」に深くうなずいてしまう。
編集長 林朋奈
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